文化 · 220年頃

(えんかこう)

燕歌行

文化220年頃

解説

曹丕が作った七言詩。妻への思慕と秋の寂寥を詠んだ作品で、中国最古の完全な七言詩として文学史上重要な位置を占める。「秋風蕭瑟天気涼、草木搖落露為霜」という冒頭は、三国時代の文学の中でも特に洗練された表現として知られる。

POEM

燕歌行

作:曹丕

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秋風蕭瑟天気涼、草木搖落露為霜。群燕辞帰鵠南翔、念君客遊思断腸。慊慊思帰恋故郷、君何淹留寄他方。賤妾煢煢守空房、憂来思君不敢忘。不覚涙下沾衣裳。援琴鳴弦発清商、短歌微吟不能長。明月皎皎照我床、星漢西流夜未央。牽牛織女遥相望、爾独何辜限河梁。
現代語訳

秋風蕭瑟として天気涼し、草木搖落して露霜と為る。群燕辞帰し鵠南に翔ぶ、君を念いて客遊し思い断腸す。慊慊として帰るを思い故郷を恋う、君何ぞ淹留して他方に寄るや。賤妾煢煢として空房を守り、憂い来たりて君を思い敢えて忘れず。覚えず涙下りて衣裳を沾す。琴を援りて弦を鳴らし清商を発し、短歌微吟して長くすること能わず。明月皎皎として我が床を照らし、星漢西に流れて夜未だ央ならず。牽牛織女遥かに相望む、爾独り何の辜ありて河梁に限らるや。